自助グループは段階に応じて様々な役割を担うのです。
〇第一段階:設立~2年程度
10人程度の小規模なピアによる「分かち合いと勇気づけ」
「勇気づけ」とは他者からの声掛けではなく、参加者本人の中に芽生える「生きていけるかも」という希望を指す。
〇第二段階:3年程度経過
グループの存在している地域の社会資源や支援機関の「生の情報(評判や内情)」の交換。
その他、発達障害に関わる医学情報やライフハックなどの共有。
〇第三段階:5年程度経過
支援機関や医療機関等との連携および協働
〇第四段階:10年前後経過
複数グループで運営することで、多様なニース(属性や開催地域、開催時間帯や曜日)に対応する。
〇第五段階:20年以上
全国組織として当事者全体の意見の吸い上げ、および各所(マスコミや行政機関など)への発信や働きかけを行う。
留意点
1,各段階は単純にグループの継続年数によって進捗する。
2,グループの段階に応じて、それぞれ担う任務が異なるということ。
手前段階のグループが、これらを経ずに「後段階」に関わろうとすると、力不足で主宰者が消耗する。主宰者の消耗はグループの消滅に直結するので、注意が必要。
3,後段階に進捗したとしても、第一段階の「分かち合いと勇気づけ」をおろそかにすると、グループは崩壊する。
4,後段階に進捗するために特別な事はしなくてよい。「プラントハプスタンス(計画的偶発性)」によって、年数と共に進展していく。
5,恣意的に組織化することはNG。あくまで個人で出来る範囲に留めることが重要。