石橋代表個人のブログ さかいハッタツ友の会

発達障害の自助グループを主宰してます。家族会と当事者会があります。開催回数と年間のべ参加者数で日本一のセルフヘルプグループです。

自助グループ設立マニュアル

自助グループに効果や役割について前章で解説しました。
次は、自助グループを設立する方法をお伝えします。


10年前に比べて、発達障害自助グループ(家族会含む)はずいぶんと増えました。
しかし、都市部に集中しているため、地方ではまだまだ足りない状況です。


まずはネット検索で「お住いの都道府県 発達障害 自助」してみてください。
活動を継続しているようなら、遠隔地でもぜひ参加することをお勧めします。

 


もしご自身のお住いの地域に活動している自助グループがない場合は、みずからで主催することも可能です。
「え?そんなこと出来ないよ」と思った人が多数でしょう。


実は自助グループは設立されては消えていく「泡」のような存在です。
ほとんどの会がボランティアで運営されているため、様々な事情で3年を待たずに活動を停止してしまいます。
5年継続するのは1割程度。10年継続となると本当に数えるほどにまで減少します。
それほど、自助グループの継続運営にはコツが必要なのです。


ご安心ください。さかいハッタツ友の会では、誰でも、どの地域でも、どんな属性でも主催できるノウハウがあります。
設立から15年の経験値をすべてお伝えできます。
主催にあたっては、お金も労力も資格も能力も宣伝も集客も用意するモノもすべて不要です。
まず設立にあたってすべきことは以下の3つだけです。

①会場の予約
10人程度がソーシャルディスタンスできる会議室やレンタルスペース。
カフェの個室やマクドナルドのイベントスペースや居酒屋の閉店時間に場所を借りるのも良いですね。
会場代は2000円まで。
利便性などは現時点で考えなくてよい。主催者が毎月通いやすい会場を。


②予約した日時と場所を石橋に連絡する。
ツイッターやインスタグラムやFacebookを通じて石橋に連絡をください。
私があなたの会の宣伝を肩代わりします。
最初は5人も来れば万々歳です。
長く続けていくことで自然と参加者は集まるようになるので。


③予約した時間その場所にあなたが遅れずに居ること
初回は参加者がゼロの可能性もあるので、時間つぶしの物を持参しておきましょう。
しかし、全国どの地域でも初回は石橋がリアル参加しますので、ご安心を。
本当に参加者ゼロだったら、石橋と2時間お喋りしましょう。


以上3点。これが出来ないなら、誰かが設立してくれるまで待ちましょう。

 


自助グループ運営のミソ


自助グループは継続開催することにのみ注力することで、様々な効果や役割を発揮できます。
過去、多くのグループが最初から色々なことに取り組もうとして失敗しています。
設立当初はエネルギーの消耗を避け、年数と共に新しいことをすべきなのです。
3年継続すれば、参加者数も安定してきます。主催者自身の経験値も増えています。
5年継続すれば、支援機関や行政側の耳にも情報がはいるので、向こうから接触してきます。
10年継続すれば、それだけで「レジェンド」。あなたが本来やりたかった事がすべて実現可能になっています。


長期継続することと毎回の中身の濃淡は無関係。
良くても悪くても、淡々と毎月開催するだけ。
主催者であるあなたの心身が消耗しない事こそが最重要だから。

そのためには、常に「しない運営」を心がけるようにしましょう。
「したほうが良いかな?」と思うことは、しなくいいことです。
「どうしてもしたい!」と主催者が思うことは、やっても構いません。


ほかのグループとの差別化も不要。
主催者の個性がそのままグループの「色」になるので。


また、参加者の満足度も不要。参加者からの要望は一切聞かなくてもよいのです。

それぞれのグループの個性を見て、参加者が選べばよいので。
主催者が参加者に合わせるようになると、いずれグループは潰れます。


主催者がケアすべき人は参加者ではありません。
主催者自身を最もケアすべきです。
主催者であるあなたが健全な心身で自助グループを開催し続けることが、最大の「社会貢献」になるからです。