石橋代表個人のブログ さかいハッタツ友の会

発達障害の自助グループを主宰してます。家族会と当事者会があります。開催回数と年間のべ参加者数で日本一のセルフヘルプグループです。

オンライン講習での原稿

2/24に喋った内容です。

 

ハッタツ友の会は、家族会と当事者会に大別される。特筆は家族会。
当事者主体の家族会。根底に流れる考え方は「親が変われば子は変わる」。それを経験した親御さんが運営してくれている家族会。子供や世間や学校や共生を変えるのではなく、親自身のあり方にフォーカスしたグループカウンセリングの体をなしている。
実は発達障害の諸問題の根本は、ほとんどが突き詰めると親世代の「昭和の呪縛」。
右肩上がりの時代の価値観が、令和の今も幅を利かせていて、現実とのズレに親も子もはまり込んでもがき苦しんでいるのが実情。それを親が自覚すれば、子供の問題行動は改善していく。つまり、親支援をやれば多くの発達障害の問題は改善するって事。でも現状では親支援が可能な組織や機関は皆無。問題意識が欠落している。
また家族による家族会だと、圧力団体になったり、愚痴や不平不満に終始しがち。必要なのは「これ以上、親は頑張ったらダメ」ってこと。親は自分の至らなさを自覚し、子供を通じて自分の生き方と向き合うことが必要。
いまは本当の意味で、親支援という名の親の意識改革ができるのは、ペアトレは以外は、当事者による家族会だけ。
同じ立場の親経験者から共感してもらって、勇気づけられて、アドバイスしてもらえる。当事者会も同じプロセス。これによって人は緩やかに変わっていく。

運営する当事者側の資質も大切
1、親の気持ちに寄り添えること
2、表現方法を様々な言葉で言い換えられること。オブラートとストレートのバランス
3、当事者たちの言動を通訳できること。


いま本当に変わらないといけないのは世間でもなく、支援機関でもなく、当事者でもなく、まず最初に親の意識を変えること。どうすれば出来る?

そのために必要なのは?
1、行政主催で「発達障害の持つ子の子育て講座」
2、希望者による任意の家族会
3、さらに希望する人にペアトレやペアプロなどの情報提供

この3段階で親の意識はかなり変わる。
結果、成人当事者も発達障害児も親自身も救われる。さらには支援者の負担も減る。かつ、支援する側に回れるピアスタッフを育成することができる。

そのために当事者ができることは?
とにかく自助グループを長続きさせること。毎月淡々と会を開催すること。長期継続すれば、信用や視界の低さは後からついてくる。
長続きのためには、主催者が消耗しないこと。
消耗しないためには、いらん事しないこと。自助会での人間関係やイベント開催にエネルギーを無駄使いしないこと。

 

自助会を増やすのは簡単、難しいのは継続。継続しない理由を潰していけば長続きする。

宣伝してくれる所の確保
こちらから声かけしない。
いろいろ用意しない
事務作業を増やさない
イベントやらない
規約は必須
自助会で出会った人との連絡先交換禁止
(主催者、スタッフ、参加者それぞれがトラブルになる可能性が極めて高い)
クラッシャーを過度に恐れない
お金かけない
した方が良いていどとことは、したらダメ
どうしてもしたいことはやってもいい。
20人越えたら分割を。
他のグループを批判しない。助言も不要。
余計な正義感を捨てろ。
下手にコラボしようとしない。